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よしなし雑記

戻らないから。

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私が暮らす街の、3月11日の夕空。

1日中晴天で、冷える空気ではあったけれど、
とにかく青空の日だった。

家に戻って、テレビをつけると、
5年前の映像が映っていた。
胸が苦しくなる映像。

思い切って言うけど。

被害を受けた地元のラジオ局が映って、
DJが、リスナーへ本日のお題のようなことを言った。

「あの日に戻れたら。
あなたはなにをしますか」

そんなような言葉を言った。
私は、吃驚して、テレビをまじまじと見つめた。

DJの、その語り口調は穏やかで、優しいものだったけれど、
地元に密に係わっている人だろうから、
私なんかより段違いに、よく地元のことを
分かっているだろうけれど、
「あの日に戻れたら」と言ったので、憤慨した。
思い切って言うけど。
憤慨した。

戻れないから。
時間は戻らないから。
戻ることなんて出来ないんだから!
戻れるものなら誰だって戻りたい。
あの日って。
あの日ってなんだよって。

生きていたら、誰にでも
1度や2度の「あの日に戻れたら」があると思う。
中身の重要度は、たぶん、差があるだろうけど。

好きな人に告白して、フラれ方が恥かしい思い出の、あの日。
重大な局面で、大失態の大遅刻をしてしまった、あの日。
言わなくても言いことを、誰かに言ってしまった、あの日。
右に行けば良かったのかもしれない、あの日。
左に行って無念だけが残ってしまった。
あの日に戻れたら、きっと右へ向かったのに。

でももう戻れないから。
絶対に、絶対に、戻らないのだから。
あの日に戻れたらなんて、言うのは、
たとえで言うのも、だめだって、すごく、思った。
ものすごく酷な言葉だ。
ものすごく、後ろ向きな言葉だ。
そういうの、言うの、だめだと思った。


戻ることは絶対に出来ない。
だから、というか。
だけど、というか。
今あるところで、今ある何かの分量で、いきてく。
それしか出来ない。
帳尻を合わせたり、
折り合いをつけたり、
頃合を見計らったりして。
あきらめもあったり、残念もあったりしながらも。
でも、「こんなもんでどうにかこうにか」で、いきてく。
ほかないし。
それしかないんだもん。
前向き、という明るく輝く全力なことじゃないけど。
どうにかしてく。


今もたいへんなご苦労と、心労の方が
たくさんおいででしょう。
おおくの方々のご不幸もたくさんありました。
ご冥福をお祈り申し上げます。




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