春・夏・秋・冬、人生

昔々のむかし。
あたしがまだ中学生とか、そんなときの頃。

雑誌の対談だったか何かで、
作家森瑤子氏が「白秋の意味を初めて知った」とあった。

あたしも白秋で知ってるのは、勿論というか、
詩人・北原白秋の白秋
でも森氏の言われていたのは、違って。
人生における春夏秋冬での、ことだった。

春=青春 16歳~20歳代
夏=朱夏 30歳代~40歳代
秋=白秋 50歳代~65歳ごろ
冬=玄冬 60代後半~
 

一生を、季節で表現しているらしい。
(これにあてた色彩もある)
なるほどなあ、と、ませたあたしは感動した記憶がある。
(それ以上に、大人気作家の森氏が、
率直に知らなかったことと説明していたことに、
もっと感動してた)

で。
あたしがふっと思ったことなんだけど。

青春期以外は、健康面で、
だいたい一様に皆、心配になっちゃうんだな、ということだ。

ご近所の、ときどきご挨拶しながらすれ違う若い奥さん。
愛犬の散歩で、しょっちゅう町内を歩き回ってるあたしの姿が、
ちょっと見えないな、と以前気にかけていてくれたらしい。
片側顔面痙攣の手術で入院していた、と当時、
思い切って話をした。
(髪の毛も剃られて、衝撃的な傷口丸出しだったしね:笑)
すると、奥さんの弟さんのお嫁ちゃんが、
先日、再度、くも膜下出血で緊急入院、手術をしたのだという。
幸い術後の経過が大変良く、じき退院だと言われていた(よかった!)
お嫁ちゃんは朱夏世代

5つ年下の友達のお母さん。
白秋世代
「実はお母さんが今、入院してて」と、告白を受けた。
2月下旬の頃。
お父さんが家に仕事から戻ったら、
リビングルームでお母さんが倒れていたという。
意識は有ったけど、どんどん呂律が回らなくなって、救急搬送。
脳出血を2度起していたらしかった。
命に別条が無かったことと、半身麻痺の症状も相当軽かった。
けれど、記憶力が随分今、低下しているのだという。
「リハビリでどうにか回復出来ればいいんだけど」と、友達。
「でも、他が元気だから、母自身も家族も、良しと思ってる」とも。
皆さん前向きで良かった。

勤め先の先輩(年下だけど;笑)のお母さん。
こちらも白秋世代
1度目のあたしの片側顔面痙攣の手術と、
まったく時期を同じくして、
膝の人工関節置換術手術をされている。
今から4年前になるのか。
ずいぶん足の調子も元に戻って、
長時間歩き回る自信もついて、
先日数年ぶりに、家族旅行へ出かけた。
壮大な自然を観に。
で。
足元が悪い場所で、転倒。膝を思い切りグキッ。
十分気を付けて、家族も手を引いたりして歩いていたらしいけど、
それでも起こってしまった不慮の事故。
また同じ箇所を痛めてしまって、旅行中止で帰宅。
病院へ向かうと即入院。
近日中に再手術することになったという。
がっかり落胆するお母さんと、意気消沈する家族、だという。

2つ年下の友達のこれもお母さん。
玄冬世代
日頃の無理がたたり、腰痛が激悪化。
身動きが取れなくなって、深夜緊急入院。
内臓系統の悪さではないから、
ただ安静入院だそう。
でも、ベッドからのビリビリ動きも禁止中。
元気なお母さんには、少々過酷そう。
それに、別枠。
家族で入院患者が出ると、
精神面でも生活面でもいろいろなことが、起きる。

この手の話は、もう、日々、
聞こえてこない日は無いくらいに、なって来た。

あたしは今、朱夏。
でも、もうギリギリ。
夏の終わりのころ。

宿題を早くやっつけなくちゃ、とか、
スイカももう食べ収めだ、とか。
海で泳いだら、クラゲに刺されるよ、だとか。
そんな、キラキラした真夏の終わりの頃ではない。
遠くに夏の終焉を予感させる、
青く曇った遠雷が見えるような。
気が滅入る、ため息のつい出てしまうような、
夏の終わり。

森瑤子氏の名作『情事』
冒頭の一文はこうだった。

〝夏が、終わろうとしていた。〟

女性の作家作品は、
あたしはほとんど人生で読んでないけど、
この作品だけは、とても大事な記憶になってる。
この先に起きる出来事を想像させつつ、
抒情的で感傷的な気分にさせる、
秀逸な幕開けの一文だと、今も思ってる。

人生って、なんか、ちょっと悲しい。
老いるって、ちょっと辛い。
そういうことどもを、
受け入れていくことを、ちゃんと、学ぼうと思う。



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2018-05-18 : よしなし雑記 : コメント : 0 :
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lou.c

Author:lou.c
2013年10月、片側顔面痙攣で開頭手術を受けました。煩わしかった痙攣から解放された☆と思いきや、術後約1年数ヵ月後、また魔の痙攣が始まりました…
この症状について、さらには病というモノなどについて、さらにさらにはいろいろよしなにごとを書き綴りたいと思います。

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