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さ・し・す・せ・そ

家族がときおり、じいーーーっと、
あたしの顔を見る。

右側の、かつて痙攣していた側を、じっと見る。
そして、こう言う。
「痙攣、出てないね?」

出てないよね、という断言口調と、
出てないよね?という質問口調の、
ちょうど中間、のような言い方で、そう、言う。
そういう少しの戸惑いは、
本当に、正直な気持ちの表れだと思う。
なにせ、体験者のあたし自身、
今もなお、ときどき、まだ、動揺の心があるんだから。


片側顔面痙攣の再手術をしてから、4ヶ月が過ぎた。

幸いなことに、術後、痙攣は、一度もない。
担当医が
「いつか、片側顔面痙攣だったこと自体を、
忘れてしまいますよ」

そう微笑んで、病院を送り出してくれた(感謝☆:涙)
でもまだ、あたしは、忘れていない。
完全忘却の日が、いつか来るといいなあと思ってる。
今はまだ、ときどき、ドキドキしている。
痙攣再発の、体験も無ければ、予兆も無いのだけれど。
どれだけ気が小さいんだ(失笑)の、あたし。

痙攣のことは<忘れ・て・ない>うえに、
あたしは、まだまだ、
痙攣のないことに<感動>をしている。

ぎゅうぎゅう勝手に閉じてしまう右目に。
ビクビクビクと、四六時中ビリビリ痙攣している頬。
その痙攣に引き上げられ、引きつるくちびる。
鏡を見るのも、嫌になった。
左右、非対称な、眉の位置。
まともに線の引けない、アイライン。
捨ててしまおうかと、何度も思った。

自転車に乗っているときも、
右側方向から来る障害物には、
いつも気をつけていた。
目を閉じてしまっているときに、
しゃーっと対抗する自転車なんぞ来ようもんなら、
ハッ!と驚いて、心臓がどどっと脈打った。

夕暮れの空を見上げているときも、
右側半分の雲が、細切れに見えていた。
自分の目が、勝手に送る、コマ送り画像のように。
それが、今では、
流れてゆく雲の、切れ間の切れ端まで、
ずっと一連、見つめていることができる。
このことに、あたしは、まだまだ、感動を覚えてる。
ずっと、揺れないで見ることが、出来ている。
このことは、本当に、心のそこから、感動してる。


正直なところを告白すると。
こんな風に、片側顔面痙攣について、
何らかの文字を起こすことも、
正直言って、ちょっと、怖い。
怯えてる。
1度目のときはこうじゃなかった。
「治ったあ!☆」とね。
治ったーと、有頂天だった。
心配してくれた知人等にも、散々言った。
みんな誰もが大喜びしてくれた。
けど。
痙攣の治まりは、ほんの一瞬のことだった。
幻。
それはぜんぶ、幻想だった。
だから、怖い。

痙攣のことを思ったり、
入院や再手術のことを考えたり。
とにかく、片側顔面痙攣についてのことを、
深く思いを寄せたりしていると、
なんだか、もとのアレらを誘発しそうで、怖いのだ。

日本人だから、あたしは強く信じてる
≪言霊:ことだま≫

そして。
あたしは、まったくのツルツル。
無宗教だけど、
それでもやっぱりどこかで、
八百万の神様のことは、思ったりする。

子どものころ。
いとこ達と、田舎の河原で遊んでいたとき、
きれいな石を見つけて、
持って帰ろうとしたとき、母が、やめときなさいと言った。
ここにいる石なんだから、そっとしときなさい。
「神様はその中にもいるのよ。
勝手に動かされたら、神様も困っちゃうと思うよ」
そう言われて、石を元の場所に戻した。
これが原体験、とまでは言わないけど、
でも、そういうことは、忘れないで、今もあたしは暮らしてる。
だから≪言霊・ことだま≫も、気にしてる。

悪いこと、は、くちにしたくない。
特に、この、片側顔面痙攣のことは、
なんというか。
心を引っ張られるだけでも、悪い気がしてる。
痙攣のことを、強く考えたり、
深く心配をしたり。
とにかく、全般。
あんまりきつく気にかけて思っていると、
痙攣再発を、誘発しそうで。
だから、ちょっと、正直、怯えてしまう。
考えたくない。
考えないように、している。
だから、こういう文字にすることも、
若干ではあるけれど、弱腰な、あたし。


勤め先を、長期休職した。
入院・手術だけで、まず2週間。
1度目のときには、退院後、2週間休んだ。
2度目の今回は、もっと自宅療養をした。
担当医等も、ゆっくり静養しなさい、と言ってくれていたから、
もうそこにバリッと乗っかって、たんと、休職した。

でも。
勤め先では、
誰からももう「その後体調どう?」とか、聞かれない。
ほんとに、誰からも、だ。
どんだけ薄情なんだ、とも言えるかも?(苦笑)
けど、それがあたしには、とても、いい。
気が楽でいられるから、すごく、いい。
1度、苦手な女性上司から、
しげしげと顔を見つめられながら
「痙攣どうなのその後」と聞かれたときには、
血圧が異常上昇なんぞをして、
痙攣再発するかと、ハラハラするくらい、緊張した。

ほっといて欲しい。

これが、あたしの、真実の気持ちだ。
だから、勤め先の同僚の誰からも、何も言われない、
何も聞いて来られないことは、
ほんとに、自由になった感じがするから、嬉しい。
ホッとする。
忘れ去られて、ほんとに、ホッとする。

さしすせそ、はそんなもじり。
ぼんやり、退社後、
バスの中から見える空を見ながら、
そんな、くだらないことを思った。

さ ・ さらっとして。
し ・ しれっといて。
す ・ するっと。
せ ・ は、置いといて(笑)
そ ・ そっとこのまま。

せ は、せんちめんたる、の せ。
せだけ、言葉浮かばないし(苦笑)
浮かんで来るのは、せんちめんたる、だけ。

片側顔面痙攣は、いつだって、
あたしを、センチメンタルにさせる。
このおセンチ・マインド。
いつか払拭出来ますように。

(家族の、
あたしの片側顔面痙攣について、
再発への心配や不安も、
いつか払拭出来ますように。
いつまでも思っていられることは、
ほんとに、可哀想だし、面目ないから。
ごめんね、身内!)



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2017-10-01 : 片側顔面痙攣のこと : コメント : 3 :
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No title
4月にコメントさせていただいた者です。
いつも色々と参考にさせてもらっています。

痙攣が無い状態が続いているということで、長年苦しみ続けたことから解放されて本当に良かったです。
また復活するんじゃないかという恐怖は、そう簡単にいは無くならないかもしれませんが、きっと月日が経つごとに薄れていってこの病気から本当に解放される日がくると思います!

私は先月手術を受けまして、残念ながら痙攣はまだ止まっておりませんが、手術前よりは良くなっているので、このまま徐々に無くなっていくと願うのみです。

私も手術体験記のブログを始めました。
見に来ていただいたようで、ありがとうございました。

お互いにいつかこの病気と関係ないことだらけのブログになれると良いですね。
それでは!
2017-10-08 19:19 : ff URL : 編集
Re: 暖かいお言葉有難うございました☆
ff様、

お立ち寄り下さり有難うございます。
そして、暖かいお言葉もお寄せ下さり、
どうも有難うございました☆!(感動)

ff様の術後の経過は、如何でしょうか。
術後の体調は、その方その方によってことなります。
くれぐれもご無理なさいませんように。

痙攣が、手術前より静か、とおっしゃっていることは、
本当に素晴らしいことだと思います。
私の再手術時の担当医師は、
術前説明で「術後痙攣が続く方もおられますが、
じょじょに治まって行くと思います」と言われていました。
※担当医師の判断によりますが、
1)手術直後からきっぱり、痙攣が消滅する
2)手術直後から痙攣がしばらく続くが、
  じき消滅して行く
3)手術直後は痙攣が消滅していたが、
  数ヵ月後に再発する。
  が、じきゆるやかに痙攣が消滅して行く
4)手術直後からまったく痙攣が消えない
この4タイプに分かれると考えている、と言われていました。
4番以外なら「やったー!☆」ですよね!
ff様の痙攣も、ゆるやかに収束されて行かれますことを、
心のそこから私も願っております!!!(大祈願)

本当に、いつか、
片側顔面痙攣のすべてが、
遠い遠い過去の物語に、
ff様にとっても、
私にとりましても、
完全に忘却の彼方、になるほどに、
遠いものになりますように。

辛い体験者同士、焦らず慌てず。
お互いのんびり参りましょう!
2017-10-08 21:55 : lou.c URL : 編集
Re: お気持ちお察し致します(涙)
鍵コメント様、

お立ち寄り下さり有難うございます。
また、数多く世界中に有るブログの中で、
私のこれを目に留めて下さり、有難うございます。

鍵コメント様のお気持ち、本当にお察し致します。
拝読しながら、胸が苦しくなりました。
切ない…(涙)
現実はまごうことなき本物で、逃れようがない…
でも。
悲しく辛く厳しい今のその状態に、
立ち向かおうとなさる決意をお持ちのご様子には、
感動致します。
たちまち病院へ向かわれるなど、行動なさっておられることは、凄い!

言葉は簡単になってしまいますが、
どうかどうか、頑張って下さい!

この片側顔面痙攣は、不幸中の幸いがあるとすれば、
命に別状はないということです。
ご家族の皆様にご説明される、お気持ちの整理がつくまでも、
それから医師との詳細な面談のさらなる、も、
時間はあると思います。
なので、ここは落ち着いて、落ち着いて、で参りましょう!
で如何でしょうか。

ご家族のご都合や、お仕事の予定なども、
申し訳ない言い方かもしれませんが、
<私の人生がまず・先>である方が素直、と私は思います。
もし、手術を選択なさったとしても、
それは人生の中でのひとときのことです。
普段、物凄く嫌味で苦手ーな職場の直属上司が(苦笑)
私が再手術をするから職場を長期休暇する、と申し出たとき。
「ひとに迷惑をかけると思わないで。
長い人生の中で、ほんの一瞬よ」と言ってくれて、
えーっ!そんなこと言ってくれるの?!と、物凄く吃驚しました(失笑)
でも、それは真実だと、私も思います。
手術入院は2週間程です。
自宅療養は個人差がありましょうが、何年もは無用です。
まずは、ご本人様のお気持ちの整理から始められては如何でしょう。
立ち向かわれる勇気は、もうすでにお持ちなのですから、
きっと大丈夫!☆
何事も全て、大丈夫になります、きっと!☆

再発をした原因は、複数考えられるようですよね。
以前処置したはずの箇所がまた何らかの事情でくっついてしまった、とか、
この他、他の血管が神経に触れてしまうようになった、ですとか。
これらは手術をして実際脳内を確認してみない限り、分からない。。。
それが大きな難問ですよね、頭蓋骨に穴開けるんですから(涙)
でも、
どこかの原因を医師等に探って頂く。
これしか完治の手立てはありませんもの。
勇気をしっかりもうすでにお持ちな鍵コメント様ですから!☆
とにかく大丈夫!
医師等にお任せして、また今までお過ごしで来られた
年月以上の痙攣の無い普通の暮らしを取り戻す!
このビジョンに向かって、頑張って邁進なさって下さい!
ご家族の皆様も、お仕事の関係の皆様も、
必ずご理解下さると、私は思っております!
涙が出るのは、当たり前!
当然のことだと私は思います。
これほど辛いものはない。そう思います。
なんで?!と無意味なことを思いながら、
苦しみの大絶叫をしたくなります。
でもたとえ叫んだとしても、どうにもならない。。。(涙)
それもよくよく分かっていますものです、よね。

涙の向こうには、明るい穏やかな暮らしが待っている!
そう思い、今は涙に暮れてもそれも大丈夫!

医学は進歩しています。
この片側顔面痙攣は、触れ合う神経と血管を引き離すだけ。
といえば、乱暴ですけれど、でも事実、だけ、ですよね。
事前の投薬やら、事後の長期治療なども、皆無ですもの。
だけ、といえばだけです!
担当医師の手腕をあとは、信じて!☆

私は右側が発症しましたが、
左側がぴくっとでもしたら「ドッキーン!(冷や汗)」となります。
すわ!反対側も?!などと、妄想が大暴走します。
こんな風な不安は、一生だろうと思います。
これは、体験患者にしか分からない気持ちだろうと思います。

何年か経って、再発をしたとして、思うことは、
<1度なったものは、何も無かった頃の、元のようには
戻らないんだろうなあ>
みもフタも無い言い様ですが、そう、するっと思うときがあります。
親戚のオジが、何十年も前に膝の大手術をして、
すこぶる良好に治った、けれども、高齢者になって、また不具合が、とか。
もっと簡易な話だと、虫歯に何度も同じ箇所が、治療してもしてもなる、とか。
虫歯って縁の無い人には、一生無関係ですものね。
若い頃に骨折した箇所が、数年後、
雨の降る前日になると疼く、とかも知人が言います。
残念ですが、片側顔面痙攣も、似たものじゃないか。
そうぼんやり、残念ですが、思っています。
でも。
これも私の持って生まれた運命の人生だ。
そう思っても、います。
無念で、あきらめている気持ちと、
そうではなく、
そういうものさと受け入れている気持ちと、半々のような。
上手く言えないのですが。
とにかく、そんな風に思っています。

私の再手術をした先の医師が、
片側顔面痙攣の手術を、80歳代の方も受けられたことがある、と
言われていました。
自分のありたい自分であるということ、を
いくつになっても持っているひとは、素敵だと思いました。


私の再手術は、有難うございます、
おかげさまで、今のところ順調に痙攣は消滅した切りです。
このまま一生ずっと!と願ってやみません。

鍵コメント様も、どうかお気持ちをしっかりお持ちになって、
頑張って下さい!
アドバイスが出来るかは分かりませんが、
同じ病の体験者として、愚痴の言い合いは出来ます!(失笑)
いつでもどうぞ、ブウブウ吐きにいらして下さい。

遠くからですが、声援をたくさん送ります!
頑張ってー!!!☆☆☆
2017-10-29 22:55 : lou.c URL : 編集
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プロフィール

lou.c

Author:lou.c
2013年10月、片側顔面痙攣で開頭手術を受けました。煩わしかった痙攣から解放された☆と思いきや、術後約1年数ヵ月後、また魔の痙攣が始まりました…
この症状について、さらには病というモノなどについて、さらにさらにはいろいろよしなにごとを書き綴りたいと思います。

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