開放する心

30年ひとりでやって来た、デザイン事務所をたたみ、
完全な別世界へと、転職をしつつある友人がいる。

「前職にはまったくもう未練なし」
そう断言する友人の顔は、すこぶる晴れ晴れとしてた。

結構いい年での転職だから、まだ、まあ、
いわゆる見習い的存在。
よって、時給換算での収入になる。
家賃支払いのことやら生活費のことやらで、
おそらくお金は貯金を切り崩しつつ、の暮らしで、
出てく方が今は多いと思う。

正直いって、会っても、お金の使い方がおとなしくなった。
昔は<宵越しの金は…>の、まさに典型人物で、
あるときの使いっぷりは、豪快だった、友。

美味しいと小耳に挟んだレストランへは、必ず行き、
遊びに来てくれるときの手土産も、豪華絢爛(笑)
「自分ひとりじゃ買って食べないしさ。
こんなときでもなきゃ~」と、
おぉ!なお店のホールケーキだとか、
わお!な種類の果物たちだとか。
それが徐々に、
近くの商店街の手巻き寿司だったり、
駅前の洋菓子店のプリンだったりに、なって行き(苦笑)
そのまあなんというか、地味にランクダウンがちらほらと(←あたしゲス
書籍や雑誌の毎月大量購入も、友人間で有名だったけど、
「もっぱら最近はもう買ってない」とも、言っていた。

生々しいけど、
収入は生活と直結している。
それを、垣間見せられる。

内心を告白してしまえば、
あたしとしては、
友人のそれって、ちょっとだけ、寂しい。
あとさき無く豪気に散財する友人の姿は、
『水滸伝』に登場する豪傑人物のひとり、みたいだと思ってたから。
けど、今ここは2017年の日本国の現在。
あたしだって、当然、梁山泊に住んでない。

でも。
とにかく、その友人は、ほがらか。
新しい自分に出会ったかもしれない!と、
自分自身にときめいている。

「ストレスらしきものが、
もぉー一切無くなった。
体重も軽くなったし、前より断然
体が動きやすくなったんだよ」

お金じゃないんだなあ。
生きるということは、お金のありようと等価じゃないんだなあ。

そんなことも、あたしの中に、見えて来た。
勉強になるなあ(感慨深い)


ほかの知人でも、似たことがある。

なかなか規模の建築事務所にずっと勤めてたけど、退社。
自宅内の出来る範囲で、事務所らしきスペースを確保して、
ひとりで仕事を受注する人生を、歩き始めた。

お酒をこよなく愛する人物で、
日々晩酌を欠かさないのだけど、
なんと、健康診断の結果が、
「人生今までで一番イイ結果だった!☆」と。
なかでも、肝臓の数値が今までずっと”要注意”で、
”要再検査”ばかりだったのに、
会社を辞める直前に受けた健康診断で、
この上なき良い数値をたたき出したのだという。

「飲んでる分量は、ずっと変わらないんだけどねえ。
だからさ、不思議なんだよねえ。
やっぱ、気持ちの問題?(笑)」と、高らかに笑っていた。

そして、知人のご亭主。
パソコンのプログラミング関係の仕事を、
大学卒業後、ずっとしていた。
勤続約20年。
そこそこ大手の企業に勤めていて、年収だってばっちり。
それを、思うところあって、決意の自己退職。
小さな子供たちもいるのに、大丈夫なのか?と、
ご亭主の周辺は一瞬モワついたらしいけど、
妻であるあたしの知人は、結構なおおらかさんなので、
「ま。いいんじゃない?」で、簡潔了承したという。
(すっごくその人らしい:笑)

「退社するって決めて、会社の上司に言って、
上司からさらに上役へって話が進んでくうちにね」と、知人。
「だんなが10年以上は悩んでた、
両手の指のあいだの、カユカユが、
これが見事なほどに、
綺麗さっぱり、完治したんですよ!☆」と。

なんでも、そのご主人、指の間の皮膚が痒く、
赤くなってずっと炎症を起こしていて、
いろんな皮膚科へ通院していたのだという。
どの病院へ行っても、原因がイマイチ判明せず、
あるとき、猛烈に強力なステロイドを体内へ注入した際にのみ、
すーっとそれらは引いたらしいんだけど、
またたく間に元のカユカユに戻ったと。
それが、会社を退社すると宣言して以後、
気がついたらご亭主、痒みも炎症も
すかーっと見事に消滅していた!のだという。

「だからダンナと言ったんです。
あれって、原因はもしかしたら
ストレスだったのかもだねーって」

体調不良になって、病院へ行くと、
四十路も越えたら、
だいたいのお医者がこう言うからね、と、
年上の友達等に、しょっちゅう言われてるのがこれ。

病気の原因は、疲労・ストレス・更年期

「どの内科行っても、まーハンコ押したみたいに、
この台詞しか診察のとき、言わないからね!」と、
苦笑しつつ、本気で憤慨してる。
けど、これはあながちウソでもないのかもしれないなあと、
思うようになった。
本気で、
心の底から本気で、当の本人が、
何か思うところから開放されたら、
その先には、ちょっとしたご褒美みたいな健康がある。
そんなふうに、思うようになった(笑)
最近の、あたし。


開放する心って、おっきなもんだなあ、と思う。

開放すると同時に、何かも、受け入れてると思う。
ちぐはぐみたいなものだけど、でも、そう思う。
開放と引き受けること。
開放と同時に受け入れるということ。

あたしは、片側顔面痙攣のあの煩わしい、
叫びだしたくなるほど辛い痙攣から、開放された。
2度目の、再手術で、開放された。
今のあたしに必要なことは、
この開放された現実を、受け入れる勇気の心だ。

右顔面の奥底で、ときどき、
ほんのほんのごくごく、まれな、ときどきに、
痙攣の小さな兆し、みたいな、
豆粒を感じるときがある。
でも、あたしは、その豆粒をつまんで、外へ放り出す。

そりゃ違う。
ここで生える豆はもういらねえ。
脳神経外科医師のチームに、
土壌は改変して貰ってんだから。
痙攣はもう起きる余地ないんだから。
どっか行けー!!!

病院を受診するのは、11月も末の予定。
術後の経過がとてもいいと思う、との担当医師の考えにより、
術後再受診は、半年後くらいでよしとなってるから。

投薬も無し。
生活指導も無し。
食事制限も無し。
耳鳴り、有り(苦笑)
でも、大丈夫。
大丈夫。
大丈夫。
大丈夫。
友人や知人のご亭主みたいに、
あたしも開放の心でいく。




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2017-09-20 : 片側顔面痙攣のこと : コメント : 0 :
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lou.c

Author:lou.c
2013年10月、片側顔面痙攣で開頭手術を受けました。煩わしかった痙攣から解放された☆と思いきや、術後約1年数ヵ月後、また魔の痙攣が始まりました…
この症状について、さらには病というモノなどについて、さらにさらにはいろいろよしなにごとを書き綴りたいと思います。

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