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再手術後・初病院

先日、再手術をして以後、
初めて病院へ行った。

退院してからを数えると、まだ3週間弱だったけれど、
”1ヵ月後検診”ということで、外来受診。

診察外来の病院フロアは、
知っている通り、大勢の診察待ち人々で溢れていた。
初診察受付をしている人。
通院の人。
あたしのように、術後外来の者。
いろんな診察待ち人がいる。
そして、その中にも、数ヶ月前のあたしみたいに、
何かの症状を抱えて、悩み苦しみながら、
入院や手術の相談をしに来院している人もきっといる。
病院というところは、本当に
いろんな感情を生み出すところだと、改めて、思った。


主治医と、数週間ぶりに診察室で会う。
病室で15日間、毎日のようにお会いしていた医師。
その前には、再手術の悩みで、お会いしていた医師。
何だか、うまく言えないけれど、
何だか、すごく、懐かしい人のように、思った。

主治医との面会は、
時間にしたら、もう本当に、ほんの10分程度だった。

その節はお世話になりましたとご挨拶申し上げ、
医師からもやあやあどうもと頂戴し。
それから、診察。
といっても、いたって、シンプルなものだった。

医師に傷口確認を受け、その後調子を聞かれ、
おかげさまで順調だと思う、と答える。
退院時処方されていた、唯一の薬である
1日3度のビタミン剤も、もう要らないでしょう、と言われる。
経過が良いようなので、
次回の診察は半年後にしましょう、と言われる。
「でも、何かあれば、いつでも来て下さいね」と医師。
診察内容は、これのみにて完了。

何か質問があるか?で、医師に尋ねたのは、
耳鳴りのこと。
耳の奥で耳鳴りがうっすらするけれど、
これは再発の予感ではないのでしょうか。
家族にも質問してみたら、
みんな、何かしら音はしょっちゅう鳴っていると。
キーンだとか、ゴーだとか、しょっちゅう鳴っている、と。

「僕も鳴ってますよ」と、笑顔で医師。
「僕もしょっちゅうです。鳴ってます」
そういうものですか。
「そんなものですよ」医師。

あたしは、9年間、痙攣とともに耳鳴りにも、
煩わされて来た。
9年前の、発症前の何も無かった頃の状態を思い出せない。
思い出せないし、分からなくなっている。
そんなものです、に納得して、
自分の体のことを「こんなもんなのか」とは、
なかなか思えずに、いる。

<何の症状も疾病も持たない人でも、そんなものなのね>

これを心底納得するまでには、
あたしには、まだ時間が少し、必要だと思う。


痙攣は、再手術後、1度も発症していない。
今のところ、ビッタリ止まっている。
本当に幸福で、本当に有り難いことだと感激してる。

ただ、1度目の、最低最悪手術のときの主治医が、
「顔の表情をいろいろ動かすと、
また痙攣を誘発するかもしれないから、
あまり動かさないように」的なことを言ったから、
結構それがトラウマみたいに、記憶に残ってる。
今回、再手術のあと、主治医にそれを尋ねてみたら、
関係ないと答えた。
ふつうに暮らして下さい、と言われた。

あたしは、しつこい性質なのだと思う。
なかなかネガで残った感情を、払拭し切れずにいたりする。
片側顔面痙攣の発症は、
いわば物理的な要因が大きい。
そう理解したはずだのに、気持ちがまだついて行き切れない。
半信半疑とか、不安とか、心配とか。

まだまだ、ビクついてる。
だからやっぱり。
こういう感情が消え去るまでには、
あたしには、もう少し、時間が必要。


耳鳴りは、ちょっと有るように思う。
ふつうの範疇なのかどうなのかまでは、
あたしには分からないけど。
術後すぐには感じなかったように思う。
ただ、それは、術後は、
体調回復にのみ、気を取られていたせいかもしれない。

だけど、以前のように、
その耳鳴りの嫌さに、煩わしさに、
絶叫したくなるようなものではない。

それに。
顔面神経と聴覚神経は、ものすごい至近距離で、
脳内に平行して存在している。
あたしは、そこいら辺りが、1度は酷く癒着をして、傷み、
イレギュラーにも、手を施して引き離しているのだから、
ふつうの何も無い人々よりは、どうにか何か<ある>だろう、と思ってる。
こればかりは、仕方が無い。
こればかりは、あたしの運命。
前より断然マシなら、それでよし。


今回の再手術の体験で、
最大に不安を生み出したのは、
術後一番初めは<視界>だった。

手術のすぐあと、視点が定まらなかった。
物が二重に見えるとかではなかったけど、
とにかく左右の目玉が、意思に反してあちこちに動いて。
これは物凄い恐怖だった!
ぐるぐる目が回る手術直後、
あたしの周囲には、主治医に第二医師に、
大勢の看護師さんたちに、家族と。
わんさかいてくれた。
そのみなさんからの、いろんな問いかけや、かけ声に、
あたしは全部、こう答えていたと、はっきり覚えてる。
「目がヘンなんですけど!
目がヘンです!
視点が定まらないんですけど!」 と。

ものすごく困惑しまくってて、
手術の辛さや、傷の痛みも吹っ飛んでたほど。
痙攣は止まってる、そう実感していたにはしていて、
嬉しかったことには間違いないんだけど。
それよりこの目!目が!目がー!と。
医師も看護師さんたちも口々に、さくーっと、
しばらくしたら治まりますよーと言ってくれていた。

そのまま集中治療室で、朦朧とした1日を過ごしたから、
確実なことは言えないけれど、
その視界の不安定さは、1日は残ってた。
これは本当に、恐ろしかった。

このあとの心配ごとは、顔面麻痺だった。
右側半分の顔面に、
特に頬から下方辺りに、1枚何か
薄い薄い紙のようなラップのようなものが、1枚。
ぺたっと貼り付いたみたいな感覚、があった。

筋力も落ちていて、
右側のまぶたが、きちんと開閉しているのか、
分からなかった。
看護師さんにしょっちゅう
「あたし、右目、ちゃんと閉じてます?」
そう聞いた。
閉じてますよ、と一様に答えて貰っても、
感覚がへんてこだった。

歯みがきをしても、右側の口の端から、
水が漏れた。
力がここも、入らなかった。
鏡を見て「イー」をしても、
右側半分が、下がり気味だった。

医師より「顔面麻痺です」と言われた。
ただこれは、まったくの想定内のものだとも言われた。
手術により、顔面神経にやはり傷がつく。
特にあたしの場合、前回の失敗により、
癒着が大変酷かったせいで、引き離す際、
通常以上に傷ついた。
だから、こうなることは想定内だと。

「物凄くべっとり、神経と血管とが、
癒着をしていたのを引き離したので、
正直、もっと酷く顔面麻痺が出る。
そう思ってましたから。
この程度ならまったく問題なし」 と、医師。

そりゃ物凄く酷いケースを見ている医師からすれば、だ。
初体験のあたしには、何もかもが恐ろしかった。
ただ、看護師さんたちどなたもが、
医師と同じようなことを言われていた。
そして、医師も看護師さんたちもみなさん、
「数ヶ月かかる人もいますが、
きっと麻痺は治まります」 そう言っていた。
だから、これは、少しずつ気持ちが受け入れて行けた。

実際、入院中、日々うすーくうすーくだけれども、
麻痺の感覚は沈静化していった。
今では、ほとんど見た目には分からなくなった。
自分としては、ごくごく微弱に、
右目まぶたの開閉が、左より若干弱く感じることと、
右側くちもとが、左側より若干上げ難いと感じている。
でも、それらも本当に、
ごくごくごくごくうっすらと、だけになっている。
(医師には、顔面麻痺はもう無しと言える、と言われた)


病院が、遠いものになって来始めた。
このまま順調に推移してくれることを、切に願う。

社会復帰は、もうすぐ。




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2017-06-25 : 片側顔面痙攣のこと : コメント : 0 :
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プロフィール

lou.c

Author:lou.c
2013年10月、片側顔面痙攣で開頭手術を受けました。煩わしかった痙攣から解放された☆と思いきや、術後約1年数ヵ月後、また魔の痙攣が始まりました…
この症状について、さらには病というモノなどについて、さらにさらにはいろいろよしなにごとを書き綴りたいと思います。

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